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クスリのよろず屋「雅 (Miyabi)」の見立て

臨床における薬局の役割とは?その在り方を模索しています. コンセプトは「街の臨床疫学者が居る場所」  手法はEBM(Evidence-based Medicine:根拠に基づく医療). 日々の活動・著者の想いなど.

JJCLIP_#41 妊娠高血圧症はしっかり治療すべきなのでしょうか?

JJCLIP

薬局薬剤師のまさひろです.

薬剤師のジャーナルクラブ 開催のお知らせでございます.

平成28年度第10回薬剤師のジャーナルクラブ開催のお知らせ

開催日時:平成29年2月26日(日曜日)
■午後20時45分頃 仮配信
■午後21時00分頃 本配信
なお配信時間は90分を予定しております.

ツイキャス配信はこちらから→http://twitcasting.tv/89089314

ツイキャス司会進行は、精神科薬剤師くわばらひでのり@89089314先生です.
ご不明な点などありましたら, 薬剤師のジャーナルクラブFacebookページから、又はTwitterアカウント@pharmasahiroまでご連絡いただけると幸いです.

[症例36:妊娠高血圧症はしっかり治療すべきでしょうか?]

【仮装症例シナリオ】

あなたは,とある街の薬局の薬剤師さんです.
インフルエンザが大流行しており,薬局内でも感染制御対策に余念がありません.

そんな中,ふいに1人の患者さんが薬局を訪ねてきました.

「やっと子供ができたのですが,急に血圧が高くなってしまったんです.婦人科の先生は “妊娠高血圧症だね.あまり心配ないけれどもし不安なら治療しようか?” と言われてしまって治療を受けるかどうか迷っているんです.先生,どう思います?」

[患者背景]

数ヶ月前まで婦人科にて不妊治療を受けていた,あなたをかかりつけ薬剤師に指名してくださった35歳女性
現在は妊娠3ヶ月
血圧が高い以外は並存疾患・併用薬はなし

あなたは,妊娠高血圧症を治療することが,この人にとってどこまで有益なのかを確かめるべく,PubMedで情報検索したところ,血圧管理と流産に関する報告を見つけることができたので,その場で早速読んでみることにしました.

 

【論文タイトルと出典】
Less-Tight versus Tight Control of Hypertension in Pregnancy
N Engl J Med. 2015 Jan 29;372(5):407-17.
Magee La et al. 

Pubmedhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25629739

PMID:http://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/NEJMoa1404595

 

【使用するワークシート】
ランダム化比較試験を10分で吟味するポイント:
http://j.mp/jjclipsheet1

@syuichiao先生のブログより)

 

年明けインターネット抄読会第二弾を開催致します.

妊娠中の患者さんにどう対応するのが妥当なのか,皆様苦慮することはありますでしょうか.自分は授乳婦さん含め毎日四苦八苦な状況です.

さて,今回は妊娠高血圧症に対するアプローチを一緒に学んでゆきましょう.

気軽に,愉しく,継続的に,学びを深めて明日の臨床に活かしてゆきましょう.

 

エビデンスと実臨床をつなぐ架け橋へ.

 

いつものように, 配信中に頂くコメントへは随時お答えさせていただきます.
皆様にとって, 貴重で愉しい抄読会となれるよう鋭意努力いたします.

それでは, ネットの世界で皆様とお会いできることを心待ちにしております.

薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:JJCLIP)とは, 薬剤師がEBMを実践するための学びの場を提供するSNSコミュニティです. 現在は@89089314先生, @syuichiao先生, そしてわたくし@pharmasahiroの3名をコアメンバーとして運営しております.

JJCLIP_#40 腰痛にプラセボは効果があるのでしょうか?

JJCLIP

薬局薬剤師のまさひろです.

薬剤師のジャーナルクラブ 開催のお知らせでございます.

平成28年度第9回薬剤師のジャーナルクラブ開催のお知らせ

開催日時:平成29年1月15日(日曜日)
■午後20時45分頃 仮配信
■午後21時00分頃 本配信
なお配信時間は90分を予定しております.

※ツイキャス配信はこちらから→http://twitcasting.tv/89089314

ツイキャス司会進行は、精神科薬剤師くわばらひでのり@89089314先生です.
ご不明な点などありましたら, 薬剤師のジャーナルクラブFacebookページから、又はTwitterアカウント@pharmasahiroまでご連絡いただけると幸いです.

[症例35:腰痛にプラセボは効果があるのでしょうか?]

【仮装症例シナリオ】
あなたは,とある街の薬局の薬剤師さんです.
年末年始のお休みも明けて,通常業務も始まり,
薬局はいつも以上に大忙しです.

そんな中,いつも来局される男性の患者さんが,
何やら神妙な顔つきでやってきて,
次のようなことを言われました.

「正月に5歳になる孫とたくさん遊びたかったのだけれど,持病の腰痛もあって,
あまり動けなかったんだよね.孫に申し訳ないことをしたなぁって思ってるんだ.
まだまだ遊んであげたい年頃だしね.
でも薬はちゃんと飲んでるし,リハビリも受けているのだけれど,
ちっとも改善しないんだよ.もう神頼みでもなんでもいいから,
何か腰痛が軽くなる方法ってないのかな?

先生,何かいい方法知らないかい?」

患者情報:
当薬局をかかりつけとしている60代男性
最近はお孫さんが大きくなったことを嬉しそうに語っていたのが印象的
40歳代後半から慢性的な腰痛に悩まされ,
NSAIDsの外用・内服薬に加えて
近隣医院で理学療法士からの施術もほぼ毎回受けている
そのほかは特記すべき慢性疾患や併用薬剤,既往歴などはなし

いつもは明るい性格をしている男性の,
真摯な願いに対してなんとか応えようとしたあなた.

すぐにPubMedで論文検索をすると,
慢性腰痛に対するプラセボの効果を検証した報告を見つけることができたので,
早速その場で読んでみることにしました.

【論文タイトルと出典】

Open-label placebo treatment in chronic low back pain: a randomized controlled trial.
Pain. 2016 Dec; 157(12):2766-2772.
Carvalho C et al.

Pubmedhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27755279
PMID:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5113234/pdf/jop1-157-2766.pdf

【使用するワークシート】
ランダム化比較試験を10分で吟味するポイント:
http://j.mp/jjclipsheet1

@syuichiao先生のブログより)

 

新年あけましておめでとうございます.

今年もJJCLIPを,そしてNPO法人アヘッドマップ(AHEADMAP)をどうぞよろしくお願いいたします.
(詳細はFacebookページをご覧ください)

 

さて,今回は年明け第一回の抄読会でございます.

 

これまでに医薬品の効果に対する曖昧性や,解釈の難しさ,

それをしっかり見据え踏まえた上で,

薬剤師を含めた医療従事者の臨床行動についてみなさまと活発に,楽しく議論をさせていただきました.

 

今回はなんとプラセボ  "の" 効果("プラセボ効果"とは違う?)を検証したRCTをご紹介いたします.

 

さて,果たして結果は如何に...???

そしてそれは私たちの明日の臨床行動に何か変容をもたらすのでしょうか?

 

エビデンスと実臨床をつなぐ架け橋へ.

 

いつものように, 配信中に頂くコメントへは随時お答えさせていただきます.
皆様にとって, 貴重で愉しい抄読会となれるよう鋭意努力いたします.

それでは, ネットの世界で皆様とお会いできることを心待ちにしております.

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JJCLIP_#39 漢方薬はがん治療による倦怠感に有用なのでしょうか?

薬局薬剤師のまさひろです.

薬剤師のジャーナルクラブ 開催のお知らせでございます.

平成28年度第8回薬剤師のジャーナルクラブ開催のお知らせ

開催日時:平成28年11月13日(日曜日)
■午後20時45分頃 仮配信
■午後21時00分頃 本配信
なお配信時間は90分を予定しております.

※ツイキャス配信はこちらから→http://twitcasting.tv/89089314

ツイキャス司会進行は、精神科薬剤師くわばらひでのり@89089314先生です.
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[症例34:漢方薬はがん治療による倦怠感に有用なのでしょうか?]

【仮装症例シナリオ】

あなたは,とある街の薬局の薬剤師さんです.

短い秋が終わってしまいそうな,めっきり寒くなった11月.

インフルエンザワクチンの啓蒙パンプレットを補充していたある日,

いつもOTC薬を買いに来ていた男性が,何やら深刻な表情で訪ねてきました.

「実は60歳になる母親が大腸ガンの治療中なんです.抗がん剤はスケジュール通りできているのだけれど,副作用なのか,どんどん元気が無くなってきているんです.食欲もなくて,食事も作る気力がないから,親父とも喧嘩しやすくなってしまって困っています.なんとかならないかと思って,ネットで調べたら,どうも漢方薬がいいのかもなんて情報を見つけたんです.”ほちゅうなんとか...”って薬なんだけれど,それってこの薬局で買えないですか?」

すぐにPubMedで情報の有無を確認してみると,

がん関連疲労に対する補中益気湯の効果を検証した論文を見つけたので,

男性のいるその場で読んでみることにしました.

 

【論文タイトルと出典】

Bojungikki-tang for cancer-related fatigue: a pilot randomised clinical trial.

Pubmedhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21059621

PDF:http://ict.sagepub.com/content/9/4/331.long

PMID:21059621

【使用するワークシート】
ランダム化比較試験を10分で吟味するポイント:
http://j.mp/jjclipsheet1

@syuichiao先生のブログより)

 

これまでのJJCLIP抄読会のご案内はこちらをご参照ください

短い秋が終わってめっきり寒くなってしまった11月.

インフルエンザの予防接種,手洗い,うがい,忘れずに,です.

さて今回も漢方薬エビデンスを確認してみようと画策しております.

補中益気湯,夏バテ等でも使ったことがあるとは思いますが,

がん関連疲労に関してはいかがでしょうか.

議論が楽みな話題かと思います.

 

エビデンスと実臨床をつなぐ架け橋へ.

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JJCLIP_#38 漢方薬で糖尿病の合併症は予防できるのでしょうか?

JJCLIP 抄読会

薬局薬剤師のまさひろです.

薬剤師のジャーナルクラブ 開催のお知らせでございます.

平成28年度第7回薬剤師のジャーナルクラブ開催のお知らせ

開催日時:平成28年10月23日(日曜日)
■午後20時45分頃 仮配信
■午後21時00分頃 本配信
なお配信時間は90分を予定しております.

※ツイキャス配信はこちらから→http://twitcasting.tv/89089314

ツイキャス司会進行は、精神科薬剤師くわばらひでのり@89089314先生です.
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[症例33:漢方薬で糖尿病の合併症は予防できるのでしょうか?]

【仮想症例シナリオ】

あなたは,とある街の薬局の薬剤師さんです.

季節は食欲の秋,患者さんの栄養指導にも熱が入る今日このごろ.

薬局内にも食事と運動・病気に関するパンフレットをいつもより多めに揃えています.

そんなある日の昼休み休憩中に,近隣のファミリークリニックの院長先生から,電話で次のような質問を受けました.

「今日とある漢方メーカーのMRさんが来たんだけれど,”糖尿病の合併症予防に牛車腎気丸”がいいって言われてね. 僕,その漢方薬は処方したことないんだけれど,本当に予防効果があるのかな?どうも漢方って勉強するのが難しいって思ってるから,教えて欲しいんだよね」

牛車腎気丸が糖尿病の合併症予防に有用であるかどうかを,いつも通りPubMedで論文検索を行ったあなた. すると,当該薬剤に関する報告を一つ見つけることができました.

「10分で折り返しご連絡します」

と院長先生に伝えたのち,早速その場で読んでみることにしました.

 

【論文タイトルと出典】

Long-term effects of goshajinkigan in prevention of diabetic complications: a randomized open-labeled clinical trial.

Pubmedhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24812564

PDF:http://downloads.hindawi.com/journals/ecam/2014/128726.pdf

PMID:24812564

【使用するワークシート】
ランダム化比較試験を10分で吟味するポイント:
http://j.mp/jjclipsheet1

@syuichiao先生のブログより)

 

これまでのJJCLIP抄読会のご案内はこちらをご参照ください

朝晩が涼しくなっていよいよ秋の到来です.

食欲の秋, スポーツの秋, そして, 読書の秋.

今年の読書には(にも?)臨床医学論文を加えていただければと思います.

さて, ケモの有害事象回避にも処方されるこの漢方薬

果たしてどれくらいの効果があるのでしょうか.

エビデンスと実臨床をつなぐ架け橋へ.

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JJCLIP 3周年特別座談会:「わたしの思い出論文」

JJCLIP

薬局薬剤師のまさひろです.

薬剤師のジャーナルクラブ 開催のお知らせでございます.

平成28年度第6回薬剤師のジャーナルクラブ開催のお知らせ

開催日時:平成28年9月25日(日曜日)
■午後20時45分頃 仮配信
■午後21時00分頃 本配信
なお配信時間は90分を予定しております.

※ツイキャス配信はこちらから→http://twitcasting.tv/89089314

ツイキャス司会進行は、精神科薬剤師くわばらひでのり@89089314先生です.
ご不明な点などありましたら, 薬剤師のジャーナルクラブFacebookページから、又はTwitterアカウント@pharmasahiroまでご連絡いただけると幸いです.

 

特別座談会:「わたしの思い出論文」

 

今年9月でJJCLIPも創設丸3年,早4年目を迎えております.

ここまで継続することができたのも,

共同主宰者である青島周一@syuichiao先生,
くわばらひでのり@89089314先生,

そしていつも抄読会を視聴し,
コメントしてディスカッションにご参加いただいております
みなさまのご指導ご鞭撻あってのことでございます. 

さて,9月はいつもの論文抄読会はお休みさせていただきます.

代わりに,今回は特別企画として,JJCLIPでもいつもご参加頂き,そしてその先にあるAHEADMAP(アヘッドマップ:詳細はこちらをご参考ください)の主要メンバーである

@takashi_brown先生,@zuratomo4先生,@ScreemTheYellow先生の

御三名をお招きしまして,それぞれの先生方の

「思い出論文」

(思い入れの強い論文,人生の転機になった論文,などなど)について
語り合う座談会を企画させていただきました.

 

どんな論文が対話の中で出てくるのか,わたくしも現時点ではわかりません(笑

 

そんなドキドキをみなさまも抱きながら,

いつもとは違った,けれどもみなさまにとっても愉しい座談会となれるよう善処いたします.

 

それでは,ネットの世界でまたみなさまにお会いできることを心待ちにしております.

 

薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:JJCLIP)とは, 薬剤師がEBMを実践するための学びの場を提供するSNSコミュニティです. 現在は@89089314先生, @syuichiao先生, そしてわたくし@pharmasahiroの3名をコアメンバーとして運営しております.

 

人工知能と表情分析ロボットがヒトにもたらすもの

雑記・雑談・備忘録

薬局薬剤師のまさひろです.

ついこの間,YouTubeをだらだらと見ていたら

IBM人工知能であるワトソンとSoftBankのペッパーくんがコラボするなんていう動画を見つけました.

www.youtube.com

 

「なかなか面白い世の中になってきたなぁ」というのがこの動画を見た素直な感想です.

 

知識を底なし沼のように学習・吸収する人工知能と,
ヒトの表情・感情を理解できるヒューマノイドとの夢のコラボレーション.

さて,皆様このようなコラボに対してどう思われるでしょうか.

今日はこのことについてほんの少し掘り下げて考えてみようと思います.

ロボットの発展・発達によって人間は,人間の仕事はどうなうのでしょうか.

おそらく,

「ロボットによって自分たちの仕事が奪われるのでは...?」

なんて考える方も,いらっしゃると思いますし,僕もちょっとだけ思いました.

ただ,そのあとすぐに僕はこの流れは最終的には人間にとって良いものになるだろうと根拠なく予想しております.

それは,

ヒトがより「ヒトにしかできないコト」に注力できると考えているからです.

 

どういうことでしょうか.

 

自分の職場(この場合は薬局)に当てはめて考えてみましょう.

炎上することを承知の上で言いますが,簡単な薬や病気の説明なんて多分今すぐにでも音声を発する何か(ロボットでもなんでも)に代替は可能であると思います.

なので,おそらく服薬指導もペッパーくん(とワトソン)で代用は可能であると僕は思います.

問題はその後です.

患者さんやご家族がその説明だったり,病院でのinformed consentに納得できていればそれで何も困らないと思います(多分).

ただ,その時にペッパーくんが,対応したヒトの表情・感情・発話の様子を読み解いて,それを人間に伝達するという分業を行ってはどうか?というアイディアを思いつきました.

Pepper:
「この人,説明に理解しているように見えるけれど,声のトーンや表情からどこかに疑問だったり不安を持っています.なので,◯◯さん(薬剤師),フォローをお願いします」

といった具合です.

人間は自分が見たいものしか見ないし考えない生き物であるとはどこかの誰かが主張しているものです(誰か出展よろしくでです).なので,ともすれば目の前の患者さんご家族さんの抱える疑問や不安等になかなか気づけないことも,あるでしょう.

そこを,ペッパーくんに補完してもらおうというアイディアです.

ペッパーくんは(完全に下調べなしの推論で言いますが),ヒトの感情の流れや変化は理解できても,その理由を解き明かすことはまだまだ難しいと僕は思っています
(嘘発見器によって嘘は見抜けても,なぜ嘘をつくのかはわからないのと同様に).

そこでようやくヒトの想像力や発想力,または理解力や察する力なりの登場なのではないでしょうか.

どうして不安に思うのか.
どうして納得できないのか.
どうして疑問に思うのか.

そこを解消して,良好な患者-医療者との信頼関係を築くために,画一的・機械的な作業は文字どおり機械に助けてもらえばいいのではないでしょうか.

 

さらに話は飛躍します.

もしかしたら,今後僕らが注力すべきなのは薬の効果や効能といった乾きものの情報整理ではなく,

なぜ薬を飲むのか

薬が効くとはどういうことか

なぜヒトは病気になるのか

そもそも病気とは何か

病気と健康を区別するものは何か

そして,ヒトの幸せとは何か

といった,哲学的な考察と対話を患者さんやご家族さんとすることなのかなと愚考しています.

それこそまさに,ヒトにしかできない営為なのではないでしょうか.

機械に任せられることはさっさと機械に任せて,
それによって生まれた大切な時間を,
もっと有効活用できるようになりましょう.

より高次な思考・対話ができるように,今からでも仕事の内容や流れを再考・再構築したいものです.

より,人間らしく在る為に.

 

ここまで読んでくださったあなたに感謝いたします.

ごきげんよう世界.
今日も良い1日を.

 

[追記]

「病気と健康を分かつもの」に関しては,また記事を改めて考察する予定です.

乞うご期待を.

JJCLIP_#36 薬の副作用でがんになりやすくなるのでしょうか?

JJCLIP

薬局薬剤師のまさひろです.

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[症例32:薬の副作用でがんになりやすくなるのでしょうか?]

【仮想症例シナリオ】

あなたは, とある街の薬局の薬剤師さんです.

オリンピックと夏の甲子園で気温以上に熱い今年の夏, スタッフも患者さんも, 連日その話題で持ちきりとなっています.

そんな中, 今年度より自分がかかりつけ薬剤師として担当している一人の患者さんが, 定期処方が出る前に来局され, なにやら不安そうな面持ちで次のような質問をされました.

「もう結構長いこと治療を受けているし, 数値もそこそこいい感じで, 何か減らせる薬ってないかなぁと思ってね. 実は先日低血糖みたいな症状を起こしてこともあってね…

それに, ちょっとネットで自分の薬のことを調べてみたんだけれど, このピオ何ちゃらって薬, 膀胱がんが増えるかもって書いてあって, それでもう不安になっちゃって…

こういうことってなかなか医院では怖くて聞けないからね…

先生, どう思います?」

 

患者背景:

高血圧と2型糖尿病と診断されて10年ほどが経過した50代の自営業男性
共働きの奥様と中学生の息子さん, 高校生の娘さんの4人暮らし

使用薬:

メトホルミン500mg 2T/分2 朝夕食後
グリメピリド1mg   2T/分2 朝夕食後
シタグリプチン50mg 1T/分1 朝食後
ピオグリタゾン15mg 1T/分1 朝食後
テルミサルタン40mg  1T/分1 朝食後

 

直近データ:

BP 120/70mmHg HR 72
FBS 100mg/dl
HbA1c 6.2%

ピオグリタゾンと膀胱がんの発症リスクについて, その真偽の確認を依頼されたあなた.

その場でPubMedを検索したところ, 今年に入って新しい情報が追加されていることがわかりました. 早速, 論文をダウンロードして, その場で読んでみることにしました

 

【論文タイトルと出典】

Pioglitazone use and risk of bladder cancer: population based cohort study.
Tuccori M et al
BMJ. 2016 Mar 30;352:i1541

Pubmedhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27029385
PDF:http://www.bmj.com/content/352/bmj.i1541.full.pdf
PMID:27029385

【使用するワークシート】
観察研究を10分で吟味するポイント:
http://j.mp/jjclipsheet3 
@syuichiao先生のブログより)

 

これまでのJJCLIP抄読会のご案内はこちらをご参照ください

前回に引き続き観察研究を取り扱います.
以前にも糖尿病治療薬を使用することとがんの発症リスクについて抄読会を開催致しました.

JJCLIP#18 インスリンを使うとガンになりやすくなる?! | Gokennya

今回は内服薬についてです.
以前より懸念されていたピオグリタゾンと膀胱がんの発症リスクについて,
その具体的なリスク増大の推定値とその解釈の仕方をみなさまと議論できればと思っております.

エビデンスと実臨床をつなぐ架け橋へ.

いつものように, 配信中に頂くコメントへは随時お答えさせていただきます.
皆様にとって, 貴重で愉しい抄読会となれるよう鋭意努力いたします.

それでは, ネットの世界で皆様とお会いできることを心待ちにしております.

薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:JJCLIP)とは, 薬剤師がEBMを実践するための学びの場を提供するSNSコミュニティです. 現在は@89089314先生, @syuichiao先生, そしてわたくし@pharmasahiroの3名をコアメンバーとして運営しております.