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クスリのよろず屋「雅 (Miyabi)」の見立て

臨床における薬局の役割とは?その在り方を模索しています. コンセプトは「街の臨床疫学者が居る場所」  手法はEBM(Evidence-based Medicine:根拠に基づく医療). 日々の活動・著者の想いなど.

局内カンファレンス:"自称"膀胱炎は本当に膀胱炎なの?

薬局薬剤師のまさひろです.

先月行った局内カンファレンスで使用した資料を公開いたします.
なお症例に関しては来局者のプライバシーを考慮して加工編集を施しております.

 

www.slideshare.net

 

JJCLIP_#35 風邪薬を服用していると認知症になりやすいのでしょうか?

薬局薬剤師のまさひろです.

薬剤師のジャーナルクラブ開催のお知らせでございます.

平成28年度第5回薬剤師のジャーナルクラブ開催のお知らせ

開催日時:平成28年7月24日(日曜日)
■午後20時45分頃 仮配信
■午後21時00分頃 本配信
なお配信時間は90分を予定しております.

※ツイキャス配信はこちらから→http://twitcasting.tv/89089314

ツイキャス司会進行は、精神科薬剤師くわばらひでのり@89089314先生です.
ご不明な点などありましたら, 薬剤師のジャーナルクラブFacebookページから、又はTwitterアカウント@pharmasahiroまでご連絡いただけると幸いです.

[症例31:風邪薬を服用すると認知症になりやすいのでしょうか?]

【仮想症例シナリオ】

あなたは, とある街の薬局に勤める薬剤師です.
梅雨上がりの夏本番, 気温も上がり, 脱水症状対策のチラシを補充しようかなと考えていたら,
一人の女性があなたに相談にやってきました.

「この間の週刊誌に, “薬でむしろ認知症になる!”なんて記事を見かけて以来, どうも不安で…私の飲んでる薬なら大丈夫なのかしら?」

[患者情報]
67歳女性
軽度な過活動膀胱で5年前より治療中
特に大きな病歴もなく, 軽い運動もしている(自己申告)
ただ近医への定期受診時に, 「風邪を引いた時のために」と総合感冒薬が数日分だけいつも処方されている

rp)
コハク酸ソリフェナジンOD錠5mg 1錠 分1朝食後

プロメタジン1.35%等配合非ピリン系感冒剤 4g 分4毎食後および就寝前

あなたは, 週刊誌の情報が本当に正しいのか調べてみたところ,
抗コリン作用薬と認知症発症に関する一つの論文を見つけることができたので,
早速, その場で読んでみることにしました.

【論文タイトルと出典】
Cumulative use of strong anticholinergics and incident dementia: a prospective cohort study.
Gray SL, et al.
JAMA Interm Med. 2015 Mar;175(3):401-7
Pubmedhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25621434
PDF:http://archinte.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=2091745 
(JAMAに予め無料会員登録が必要ですが無料で閲覧が可能です)
PMID:25621434

【使用するワークシート】
観察研究を10分で吟味するポイント:
http://j.mp/jjclipsheet3 
@syuichiao先生のブログより)

 

JJCLIPの告知をこちらメインブログに移動いたしました.
(これまでのご案内はこちらをご参照ください)

今回は観察研究を取り扱います.
年度明けより継続している, 「初学者さま大歓迎」企画としての抄読会を準備させていただきました.

「身近な薬と病気こそリスクとベネフィットを具体的に」
第3弾でございます.

観察研究も押さえるべきポイントがあり,
そこさえ空振りしなければ,
「こんなにも論文は簡単に読めるんだ」
「結果の適用を議論するのはこんなにエキサイティングなんだ」

そんな体験をしていただけるよう善処いたします.

エビデンスと実臨床をつなぐ架け橋へ.

いつものように, 配信中に頂くコメントへは随時お答えさせていただきます.
皆様にとって, 貴重で愉しい抄読会となれるよう鋭意努力いたします.

それでは, ネットの世界で皆様とお会いできることを心待ちにしております.

薬剤師のジャーナルクラブ(Japanese Journal Club for Clinical Pharmacists:JJCLIP)とは, 薬剤師がEBMを実践するための学びの場を提供するSNSコミュニティです. 現在は@89089314先生, @syuichiao先生, そしてわたくし@pharmasahiroの3名をコアメンバーとして運営しております.

書籍発刊のご案内

薬局薬剤師のまさひろです.

この度, 薬剤師のジャーナルクラブのコアメンバー3人で, 
本を書かせていただきました.

間もなく発刊でございます.

薬剤師のための医学論文活用ガイド
〜エビデンスを探して読んで行動するために必要なこと〜

www.chugaiigaku.jp

思えば一昨年の12月ごろ, 
Facebookにて, 

「薬の使い方や考え方などを論じた書籍の著者名に薬剤師の名前がなさすぎるのが悔しくてたまらない」

そうボソッとこぼしたのがきっかけとなった本書です.
(その後の青島先生との会話のやり取りを中外医学社さまがご覧になり企画が始まったと聞いております)

できる限り難解な表現は避けて, 
けれども大事なところはスルーせずに, 
読んでいて飽きさせない, 

そんな無茶ぶりに挑戦して生まれた本です.

僕自身, 初めて書籍を執筆させていただける機会をいただきました.

生意気なことを言っているなと後から原稿を読んで冷や汗もかいております.

そのあたりの賛否は, 読者の皆さまに委ねるほかありません.

 

「エビデンスと実臨床をつなぐ架け橋へ」

 

この想いが, 一人でも多くの方々に届くことを
著者の一人として, 
また医療人の一人として, 
心より願っております.

ごきげんよう世界.
今日も良い1日を.

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意見を言う資格なし, とは?

薬局薬剤師のまさひろです.
いつもながら更新頻度が低くて申し訳ありません.

さて, いよいよ来年度の調剤報酬改定に向けた骨子が出てきましたね.

その中でも, 特に筆者の周りで話題になっているのが
「かかりつけ薬剤師指導料」です.

その算定要件のうち, どうしても僕が気になったところが, 要件2の

「薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得していること」

という文言です.

...認定を持たないといけない, ですか.

現状での認定や専門薬剤師制度に関しては, 正直なところ僕はあまりいい印象を持っておりません.
(詳細は以前のブログ記事をご参照ください↓

雑記:研修会、勉強会、学会・学術大会、認定・専門制度に思うこと - クスリのよろず屋「雅 (Miyabi)」の見立て

 

なので, この算定要件を見た時の率直な感想を先日Twitterでつぶやいたところ, 

とある方(プロフィールによると薬局経営者)からちょっときつめの反応をいただきました.

 まぁ妥当な意見だとは思いますし, 経営を成り立たせるためにも(それが従業員を守るため), 取れる加算は取る必要があると僕は思います.

(ただし, 加算も軽視はしないがそれだけに左右される経営というのが果たしてどこまで妥当なのか僕にはわからないです)
(もちろん物販業だけの薬局経営というのもまた同じくどこまで妥当なのかわからないです)

 

それよりも僕が更に気になったのは,

「言う資格がない」という文言です.

 

誰もが意見を言うことだけなら自由であり発言の責任は自分で取るのが当たり前なのは大前提として,

そもそも発言すら許さないという態度は果たしていいものなのでしょうか.

意見に反対であること自体はよくも悪くもありません.

問題は, 意見を言うこと自体に反対するその態度です.
そういった態度をとることは独裁者となにがどう違うのでしょうか.
そんな方が経営する会社こそブラック企業なのではないでしょうか.

 

意見を言う時の大前提は「誰でもどんなことを言っていい」です.

そして厳に慎むべきは「言う資格がない」などという, 発言する行為そのものへの否定です.
ここを勘違いしたくはないものです.
(自戒を込めて)

 

「批判的な意見も否定的な意見もどんとこいや 」
(もちろん建設的な・賛同的な意見も)
「一緒に(顔合わせて)熱くディスカッションしようぜ」

といった気概の経営者がもっともっと増えて欲しいと切に願います.

 

"言う資格がない" なんて, それこそ, 

「経営者がそんなこと言っちゃあおしめぇよ」

と感じました.

 

僕にもある程度の非はあるのかもしれません.
実際, ちょっと暴言が過ぎたかな, とも思っています.

ですが, 失言や暴言そのものよりも, 
失言や暴言を一切許さない雰囲気が常, という方が, 
社会としてはよっぽど病んでいます.

 

「あなたの考えには反対であるしひどい意見であると思う. けれど, あなたがそれを自由に思い, 発言できる環境だけは絶対に守りたい」

「君とは考え方が違う. けれど, 君は僕にとって大切な友人だ」

 

そんな, 心がもっと豊かで余裕のある社会になって欲しいとずっと思っています.

 

...まぁ, とはいえ,

好きにやって好きに算定すれば良いでしょう.
患者さんがそれを受け入れて納得すれば, ということには変わりはないのかもしれません.

かも, しれません.

 

ここまで飽きずに読んでくださったあなたに感謝します.

ごきげんよう世界.
今日も良い1日を.

 

追記:
まぁ正直ガッポリ稼ぎたいし金儲けしてなにが悪いというスタンスのワタクシで, 算定できるものはするという態度こそ賛同するけれど,
今の認定・専門制度のままじゃなぁ...(後は察してください以下略

症候診断の進めかた〜備忘録という名の準備〜

こんばんは.
こんにちは.
おはようございます.

薬局薬剤師のまさひろです.

さて, ようやく当初の目的達成↓

このブログでやりたいこと - クスリのよろず屋「雅 (Miyabi)」の見立て
に向けての準備を進めてゆきます.

どうやって症候診断を進めてゆけばよいのでしょうか.

すでにネットで調べればわかるようなことですが, 
自分にとっての備忘録として残しておこうと思います.

 ①情報収集
A. 系統的な病歴収集

L(location)部位
Q(quality)性状
Q(quantity)程度
T(timing)時間経過
S(setting)発症状況
F(factor)寛解因子, 増悪因子
A(associated symptoms)随伴症状

B. 正確な情報収集
・患者の発する言葉をそのまま鵜呑みにしない
・症状カテゴリーの判別
・曖昧な表現を極力避ける
・言葉以外の情報を大切にする(表情など)

 

②情報の解釈
C. 情報の取捨選択
  →患者の状態を一言(ワンフレーズ)で言い表す

D. 部位 x 病因
どこで × 何が起こっているのか

 部位:神経系・呼吸器系・循環器系・消化器系・筋骨格系
 病因:VINDICATE-P

Vascular血管性
Infammatory

炎症性

Neoplasm腫瘍
Degenerative変性
Intoxication中毒
Congenital先天性
Autoimmune/Allgery自己免疫・アレルギー
Trauma外傷
Endocrine内分泌
Pysciatric

精神

 E. 発症様式
スピードとトレンド
 → 突発・急性・ゆっくり / 持続・増悪・不変・反復

F. 症状持続時間
秒, 分, 時, 日, 週, 月, 季, 年

G. 分布
上下・左右・遠近

H. 寛解因子/増悪因子
裏をとること(アレで悪くなる/コレで良くなる)

I. 有病率
稀な疾患はやはり稀である.
既往, 年齢, 性別なども考慮(疫学的データを活用)

J. 鑑別診断リストの作成
本命, 対抗, 穴それぞれの疾患を3つ以内, 全部で7つ以内を目安に.
コツ:
・慣れないうちは漏れなくダブりなく鑑別をあげて, それから絞りこむ
・それぞれの可能性を合計すると100%になるようにする
・情報の重要・重大さを見積もる(ただし重症度は大事だが過信しないこと)

K. さらに診断を絞りこむ
症状を一元的に説明できるようなものをまず疑う

 

③決断する
L. 4つの因子で臨床決断する
 → 緊急度/重篤度/治癒可能性/有病率

M. 鑑別診断リストと4つの因子の照らし合わせ→決断をする
 → 経過観察/OTC医薬品対処/受診勧告/救急対応

 コツ:

 ・時間という武器を使う(=待てるかどうかを判断する)
     → 今すぐ白黒つける必要があるのかどうか

 ・症状のトレンドを踏まえる
     → 増悪なのか寛解傾向なのか

 ・状況と患者の意向を尊重する

 

...以上の流れで症候診断をすることになります.
全行程をいきなり完璧にこなそうとするのではなく(筆者自身もとてもじゃありませんができておりません), まずはできるところから始めましょう. 患者さんを見て「たぶんこうなるだろう」と心の中で予測したり, 他職種が決断を下したその過程や理由を聞いてみたり, などなど. 

 

...ようやくブログを立ち上げた当初の目的達成への一歩が踏み出せたように思えます.

ですがまだまだ小さな一歩. かつ稚拙な文章で申し訳ありません.

 

ここまで飽きずに読んでくださったあなたに感謝します.

ごきげんよう世界.
今日も良い1日を.


[参考]

症状対応 ベスト・プラクティス: デキる医療者になるための

雑記:研修会、勉強会、学会・学術大会、認定・専門制度に思うこと

薬局薬剤師のまさひろです.

三連休も今日で最後、皆さまいかがお過ごしでしょうか. 天候にも恵まれ, 各地で観光など楽しむ人も多いと風の噂で聞いております.

さて, 今日はちょっと雑談を. 
個人の偏見・意見を多分に含んでおります.
解釈は人それぞれにお任せ致します.

数年前まではこぞって勉強会や研修会に顔を出していたのですが, ここ1年くらいはめっきり参加しなくなりました.
(半年に1回は岡山CASPにはお邪魔しておりますが)

それは単にお金や時間が物理的にどうしても足りなかったり, 救急当番で出勤があったりとそれなりの理由(らしき)ものは挙げられるものの, 
僕自身が以前と比べて「そういったものに魅力が感じられなくなった」からという側面が大きいと実感しております.

なぜか.

研修会や勉強会の目的は「次の日から自分の行動が変わる, 具体的な行動指針を得ること or 自分で見出すこと」で会って, 「イイハナシが聴けたなー」「勉強になったなー」ではありません. それは講演会というものです.

学会とはある目的に従って質の高いアウトプットを提供するための活動の拠点であって, 「特定の人間たちのファンクラブ」でも「意識の高い人間たちのサークル」でもないと思います.
また学術大会とは「幾つかのテーマについて様々なステークホルダーが異なる意見を闘わせて、より価値の高いものを生み出す場」であって(それがいわゆる弁証というものでは?), 「気取った人間たちのお遊戯会」ではないはずです.

認定・専門の肩書きとは「自分はこれだけのことができるという証」であり, 「頑張ったで賞」でも「学会にご奉公した(貢のお金を払ったetc)結果のご褒美」でもないはずです.

もちろんこういったことは当たり前であって, それを心得ているかたも相当数いらっしゃると(根拠なく)信じておりますし, そういった目的で主催者の方々は勉強会等を主宰・開催していると(やはり根拠なく)信じております.

 

 

...ただ, どうも, そうでもないような雰囲気を感じられずにはいられないのです.

 

あまり空気・直感だけでこういった発言をすることはよろしくないとは重々承知しているのですが, けれども黙ってこのままでいいかと言われるとそうとも思えず, 備忘録としてこの場で文字を綴ることとしました.

ここまで飽きずに読んでくださったあなたに感謝します.

ごきげんよう世界.
今日も良い1日を.

 

新年のご挨拶

皆さま

あけましておめでとうございます.

薬局薬剤師のまさひろです.

昨年は多くの方々にお世話になりました.

本年も引き続き, どうぞ宜しくお願い申し上げます.

 

さて, 当ブログを開設したものの,

昨年はほとんど更新できていなかったことを,

改めてこの場でお詫び申し上げます.

 

やるやる詐欺になっていました.

これ以上は何も言っても言い訳ですので自重します.

 

今年の目標は幾つかあるのですが, 

やはり当ブログを立ち上げた目的 ↓

このブログでやりたいこと - クスリのよろず屋「雅 (Miyabi)」の見立て

この目的達成のために邁進したいと思っております.

 

もちろんこれ以外にも雑多な想いやエビデンス抄録・紹介, 書籍の紹介・感想なども, 細々ですが継続できるよう鋭意努力致します.

 

約束を反故にせぬよう, 皆さまのご指導・ご鞭撻のほど, どうぞよろしくお願い申し上げます.

 

追記:

ブログも含めて, 文章を綴るとは「書きたい・伝えたいという衝動に駆られて為す知的営為である」とつくづく痛感しております. いやはや. 自分はまだまだへなちょこです.

 

 

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